三重県忍者の町「伊賀市」

伊賀市は三重県の北西部に位置した人口八万九千人の都市です。古来より交通の要となり、伊勢参宮の宿場町としても栄え、京・大和の文化の影響を受けながらも独自の文化を醸成してきました。松尾芭蕉や吉田兼好にゆかりのある所として、また伊賀忍者の里としても広く知られています。

博要地区

博要地区は、伊賀市南部に位置する川上ダム上流地域の山あいにある人口が四〇〇名に満たない高齢化が進んだ小さな地域です。
この地域が三〇年前に目指したのは「高齢社会になっても心豊かに安心して暮らせる元気老人で満ち溢れた里づくり」でした。活動は、自然石を使ったホタル護岸作り、吉田兼好終焉の地をテーマとしたイベントの開催、廃校になった小学校校舎を活用した都会の人達との交流拠点づくりや伊賀の珍祭、種生神社の秋祭り賑いの復元など。全て住民の発案・手作りであるこれらの取り組みが評価されて、豊かなむらづくり東海農政局長賞を受賞しています。昨今では博要地区は多くの方が訪れるホタルの名所となり、史蹟兼好塚を訪れる文学ファンも絶えません。また新たな取り組みとして多くの人に楽しんでもらえるよう、青山ハーモニーフォレストを「博要の森」として整備したり、空き家対策として「博要に移り住みたい人づくり」が計画されています。